第88話「UFOが見ている」百物語2013目次

語り:赤パンダ
287 :代理投稿 ◆YJf7AjT32aOX:2013/08/24(土) 06:20:00.01 ID:hqzLBEKk0
【第八十八話】赤パンダ様「UFOが見ている」

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僕が小学生だった夏休み。夜の7時30分から放送されていたUFOロボ・グレンダイザーを見終わった僕は、自宅横の土手に上って涼んでいました。

すると上空を光が飛んで来ました。最初、飛行機のテールランプかなと思いました。しかしその光が空中で突然停止したのです。


【第八十八話】赤パンダ様 『UFOがみている』
空中で停止できるのはヘリコプターのはずですが、けたたましいプロペラ音などせず、無音なのです。
いくら耳を澄ましても何の音も聞こえません。
でも光点は確かに空の一点に停止している。

次に光点がすーと横に移動して停止しました。しばらくすると、またすーと移動してもとの位置に停止。
これが10分ぐらい続いたのです。
相変わらず何の音もしません。

こ、これは間違いなく本物のUFOだッ!!!
感動して見とれていました。

ふいにUFOからの視線を感じたのです。

僕がUFOを見ているのではなく、UFOが僕を見ている、観察している?

それになんだか光が最初より大きく見える。つまりUFOがこっちに接近している?

急に怖くなりました。
あわてて土手から逃げるようにして、自宅に戻りました。

自宅に戻るまでの間、背後からグングンUFOが迫ってきているかのように妄想を抱きました。

あのまま土手にいたら、僕はどうなっていたのでしょうか‥‥完。